二代目経営者に伝えたいこと
2018.08.25

経営者の言葉に言霊(ことだま)が宿る
二代目の経営者の人が、心しなければならないことがある。
初代の経営者が、社是とし、あるいはスローガンとして掲げていた言葉は、 胸に響くものが多い。
二代目の人は、事業を受け継ぐ時に、ただ肩書きや財産を受け取るだけではなく、会社を牽引してきた先代のその言葉、その心を自分のものにして、それを口に出しているだろうか。
言葉には、「言霊(ことだま)」と言って霊魂が宿っているとされ、したがって人の魂をも動かす力を持っている。
特に「本心と言葉が一致した時」にその力は本領を発揮するのだ。
大事なことは、スローガンを言う時に、自分が本心からそう思い、言葉が自分の魂に入っていることである。
その言葉と、自分の魂が一体となるくらいのものがなければ、人の魂を動かすことは出来ない。
どんなにいいスローガンでも、ただ口先だけの棒読みをしていたのでは、物事は動かせない。
先代から引き継いだときに、真っ先に見極めるべきこと
事業を受け継ぐ、成功した先代より事業を受け継いだときには、四季にたとえたら、いつであろうか?
当然、秋の実りの時期である。
たわわに実った果実、たくさんの収穫、皆、それを求めて群がってくる。
お世辞を言う。皆その果実ほしさに、心地よい言葉で集まってくる。
それに酔わされていないだろうか?
そのまま次の季節にまく種を持っていなければ、果実がなくなった時点で、すべてのものは去っていくのだということを忘れてはならぬ。
次にまく種は持っているだろうか?
まったく異質の種をまけというのではない。
少なくとも先代の意を受けた種をまくのが普通である。
土壌は、すでにその種に合う体質になっているはずだからである。
しかし、前の代で吸い上げるだけ吸い上げて、土地は疲弊しきっていれば、(つまり社員も、取引先もやる気を失い、そこから生み出すものがなくなっているときには・・・それは選挙地盤でも同じ)
まず土地に栄養を与えることからしなければならない。
今どんな状態で、経営を引き継いだのかが、見えているだろうか?
それこそが経営を引き継いだときに、真っ先に見極めなければならないことである。
本当に事業を受け継ぐ時には
昔の「家督相続」というのは、ただ財産を受け継ぐだけではなく、その家の仏壇やお墓、つまりご先祖様も含めて、家そのものを引継ぐことを意味した。
それは、好むと好まざるとに拘らず、先祖からの良いもの、財産や徳と言われるものも、負債や業のようなマイナスの面も、すべて受け継がなければならなかったのだ。
それは「先祖や親が何を自分に託したのか」その問いかけをしながら、今生きている自分がなすべきことに目を向けたときに、自分の中の血が、大きな歴史と融合し、新たな息吹を生じることになる。
人は一人のようでいて、本当は目に見えない大きな力によって生かされているのだ。
先祖を大切にし、その心、その意を受け継ぐことが、日本人の経営の中でも大切なことではないだろうか。
今は、平等という名のもとに均等相続になっているが、それではせっかくの大木を切り倒して、薪にして分けているようなものだ。
これではその家としての樹木は栄えないし、一時的にはたくさんの薪をもらったようでも、いつのまにか消費して終わりということになってしまう。
その家が栄えるには、その樹木を残し繁栄させる必要がある。
神仏の加護を得られるように、家督相続によって跡を継ぐ者にある程度の樹木を残して繁茂させ、他の部分の樹木を切って分配するなどの方法をとるべきではないだろうか。

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